概要:ミレニアム・マネジメントの共同最高投資責任者(CIO)だったボビー・ジェイン氏は自身のヘッジファンドについて、50-60億ドル(約7400億-8900億円)規模での開始を現時点で目指していると投資家に伝えた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、目標額は当初の最大100億ドルを大きく下回る。
従来は史上最大規模の新興ヘッジファンドになることを目指していた
ミレニアム・マネジメントの共同最高投資責任者(CIO)だったボビー・ジェイン氏は自身のヘッジファンドについて、50-60億ドル(約7400億-8900億円)規模での開始を現時点で目指していると投資家に伝えた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、目標額は当初の最大100億ドルを大きく下回る。
ジェイン・グローバルは従来、開始時の運用資産が、先に投入されたエクソダスポイント・キャピタル・マネジメントのファンド(80億ドル)を上回り、史上最大規模の新興ヘッジファンドになることを目指していた。
ジェイン・グローバルの広報担当者はコメントを控えた。
ジェイン氏は自前のファンドの魅力を高めるため既に手数料を引き下げ、少なくとも2億5000万ドルを提供する投資家に対し運用報酬を無期限で10%に割り引く措置を講じた。
ジェイン・グローバルは2024年に最も有望視されていた立ち上げだった。期待の後退は、業界の資金調達がいかに厳しくなっているかを物語っている。ジェイン氏は、中東の政府系ファンド(SWF)などを数カ月かけて勧誘してきた。
だが、プライベートエクイティー(PE、未公開株)へのエクスポージャーが大き過ぎて昨年痛手を被った投資家は慎重姿勢を強めている。特に、昨年のリターンがそこそこの水準にとどまり、高いレバレッジなどで厳しい目が向けられているマルチ戦略ファンドは特に困難な状況にある。