概要:米アップルは2月2日に発売する複合現実(MR)ヘッドセット「Vision Pro」について、将来的に手術や航空機修理、学生への指導といった職場での活用を既に想定している。
Vision Proの「クールな」 使い道は医療や訓練、教育に-幹部
従業員はVision Proを25%割引で購入可能、アップルが文書で通知
アップル幹部のマイク・ロックウェル氏とアラン・ダイ氏は今週、従業員に宛てた動画の中で、Vision Proの開発状況や依然として発展途上にある同技術の潜在的な成長分野について議論した。ブルームバーグ・ニュースは、アップルが19日にVision Proの予約受け付けを開始する直前に送られた動画の記録を入手した。
それによると、3499ドル(約52万円)のVision Proの「クールな」 使い道を尋ねられたロックウェル氏は、医療と訓練、教育を主な分野として挙げた。
Vision Pro担当バイスプレジデントを務めるロックウェル氏は、「多くの場合、外科医は処置中にディスプレーを見るのに苦労する。情報が散らばっているからだ。アップルのVision Proはそれら全てをまとめることができ、うまくいけば患者の予後の改善につなげられる」と述べた。
アップルはこれとは別に18日の文書で、従業員はVision Proを25%割引で購入できると通知した。スマートウオッチやスマートスピーカー「HomePod」の発売時に同社が提示した50%割引よりも小幅な値引きだが、それらの製品価格はさほど高くはなかった。25%割引が適用されると、価格は税金とオプションを除けば約2600ドルまで下がることになる。
アップルはVision Proをゲームや動画、コミュニケーション用のコンシューマー・デバイスとして売り込んでいるが、その魅力をさらに広げる方法を模索している。ロックウェル氏は、技術者や航空機の整備士が「これまで経験したことのない方法で質の高い訓練」を受けるために利用できると述べた。