概要:米ヘッジファンド運営会社シタデルは、指数リバランスの投資戦略を縮小した。かつて最も信頼性の高い取引の一つだった同戦略は近年厳しいものになっており、これを縮小する動きがヘッジファンドの間で広がっている。
シタデルはこの取引に特化したチームを削減した
同戦略のトレーダーにとっては2022年が特に厳しかった
米ヘッジファンド運営会社シタデルは、指数リバランスの投資戦略を縮小した。かつて最も信頼性の高い取引の一つだった同戦略は近年厳しいものになっており、これを縮小する動きがヘッジファンドの間で広がっている。
シタデル(運用資産560億ドル=約8兆3000億円)はこの取引に特化したチームを削減したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ニナ・ジャオ氏は過去数カ月に退社したほか、ライアン・サンドア、ポール・ジェフリーズ両氏は2023年の比較的早い時期に退職したという。関係者らは非公開情報であることを理由に匿名を条件に話した。
シタデルの広報担当者はコメントを控えた。ジャオ氏には連絡が取れなかった。サンドア、ジェフリーズ両氏にはコメントを求めたが、まだ返答は得られていない。
指数リバランス戦略は、最も簡単な形では、例えば主要な株価指数に採用される銘柄を先立って購入し、指数から除外される銘柄を事前に売るというもの。しかしミレニアム・マネジメントやマン・グループなどの競合ヘッジファンドから伝統的な資産運用会社まで、あらゆる企業が参入する中、リターンは減少傾向にある。
この戦略を追求するトレーダーの多くにとっては、2022年が特に厳しいものとなった。その後、主要な投資会社で経費削減の動きが始まった。