概要:米財務省は31日に公表する四半期定例入札で、中長期債の発行額を再度引き上げるが、現在のサイクルでの規模拡大は今回で最後になる。市場関係者の間ではこうした見方が優勢だ。同省は拡大する財政赤字の穴埋めのため、このところ入札規模を着実に引き上げてきた。
発行規模は1210億ドルの予想、コロナ禍に記録した過去最大に近づく
3年債と10年債は20億ドルずつ、30年債は10億ドル増額の見通し
米財務省は31日に公表する四半期定例入札で、中長期債の発行額を再度引き上げるが、現在のサイクルでの規模拡大は今回で最後になる。市場関係者の間ではこうした見方が優勢だ。同省は拡大する財政赤字の穴埋めのため、このところ入札規模を着実に引き上げてきた。
発行規模は計1210億ドル(約17兆8700億円)と予想されており、コロナ禍に記録した過去最大額に近づく。
入札予定日と予想される内訳は以下。
2月6日:3年債、540億ドル
2月7日:10年債、420億ドル
2月8日:30年債、250億ドル
3年債は前回11月の四半期入札時から、昨年12月と今年1月の入札で既に計40億ドル引き上げられており、今回の四半期入札では新たに20億ドルの増額となる。10年債は11月と比べて20億ドル、30年債は10億ドルのそれぞれ引き上げとなる。
BMOキャピタル・マーケッツの米金利ストラテジスト、ベンジャミン・ジェフェリー氏は「利付債入札の規模拡大は今回が最後になるだろう」と述べた。多くの市場ウオッチャーも同様の見方をしている。