概要:テスラは14日の夜、全世界の従業員の10%以上をレイオフすると従業員たちにメールで知らせましたが…。
テスラは4月14日の夜、全世界の従業員の10%以上をレイオフした。
工場で働く従業員の中には、自分のIDカードが使えなくなっていたことで初めて自分がレイオフされたと知った人もいたと関係者はBusiness Insiderに語った。
アメリカのネバダ州にある工場では、レイオフされた従業員を外すために、工場に入る列に約2時間の遅れが生じたという。
テスラは14日の夜、全世界の従業員の10%以上をレイオフすると従業員たちに伝えたが、中には職場に来るまで自分が解雇されたと知らなかった人もいたと、同社の従業員や元従業員5人がBusiness Insiderに語った。
今回の人員削減は、エンジニアにも生産部門の従業員にも同じように影響を与えた。ネバダ州スパークスにあるテスラの工場では15日の朝、IDカードの確認に時間がかかり、施設に入るために約2時間の行列に並ばなければならなかったと、ある従業員は語った。
工場では、警備チームが工場と近くの駐車場を行き来するシャトルバスから出てきた従業員たちのIDカードをスキャンしていたと、2人の従業員が語った(この件について話す権限がないため、2人とも匿名を要求した)。2人によると、警備員は普段、工場の中で従業員のIDカードを確認するが、カードを直接スキャンすることはないと言う。15日の朝、担当者が解雇された従業員を選び出し、別々のワゴン車に乗せて送り返したと、2人は話している。
3人の元従業員によれば、カリフォルニア州フリーモントにある工場の従業員は、警備員からIDカードが使えなければもう雇用されていないと言われたという。
解雇されたテスラの従業員は14日の夜に電子メールでその知らせを受け取り、会社のシステムへのアクセス権が無効にされたと、4人の従業員が話している。Business Insiderが確認したメモのタイムスタンプによると、イーロン・マスク氏が全社員宛てに送ったレイオフを知らせる電子メールは14日の深夜近くに送信された。
Business Insiderが確認した、レイオフの対象となった従業員宛てのもう1通の電子メールには「我々は組織を徹底的に見直し、世界的に人員を削減するという難しい決断を下した。その結果、残念ながら今回のリストラによってあなたのポジションはなくなった」とある。
解雇された従業員に直接送られた電子メールには、人員削減は直ちに実施され、48時間以内に退職金に関する情報が従業員に送られると書かれていた。
テスラがレイオフを発表したこの日、少なくとも2人の幹部が同社を去った。パワートレイン・電気工学部門のシニア・バイスプレジデントだったドリュー・バグリーノ(Drew Baglino)氏と公共政策・事業開発部門のバイスプレジデントだったローハン・パテル(Rohan Patel)氏は、14日の時点でテスラを離れたとXで明かしている。
Business Insiderはテスラにコメントを求めたが、回答は得られなかった。レイオフの前、テスラは全世界で14万人以上の従業員を雇用し、このうち3000人以上がネバダ州の工場で働いていた。
会社のシステムにアクセスしようとして、自分が解雇されていたことを初めて知ったのは、テスラの従業員が初めてではない。2023年にはグーグルの複数の元従業員が、自身のIDカードでオフィスに入ることができなかったことで、自分が解雇されたことを知ったとBusiness Insiderに語っている。