概要:本日の市場サマリー
・円相場、一時155円38銭と6月7日以来の高値を更新した。
・先週の円買い介入の観測以来、円は約4%上昇したが、日銀が発表した最新のデータでは7月17日に介入の兆候は見られなかった。
・新発10年債利回りは0.5ベーシスポイント高い1.035%、一時は1.06%に上昇した。
・ドル安は、金価格の上昇をさらに後押しした。
円は対ドルで18日、一時155円38銭と約1カ月ぶりの水準まで上昇し、156円台前半で推移しています。ただし、それでも主要10通貨の中で最弱で、過去1年間で10%ほど下落し、1980年代以来の安値圏にあります。
トランプ氏はブルームバーグ・ビジネスウィーク誌のインタビューで、米国は円安と元安により「大きな通貨問題」を抱えていると述べました。これにより、同氏が11月の大統領選で勝利すれば、ドル安政策を取る可能性が高まりました。
一方、河野太郎デジタル相は17日、ブルームバーグテレビジョンで、急激な円安がもたらす国内物価への影響などの問題を強調しました。円の価値を高め、エネルギーや食料品のコストを引き下げるために政策金利を引き上げるよう日銀に求めました。河野氏は円が安くなれば輸出の増加につながるが、多くの日本企業は海外に生産拠点を置いており、日本にとっての恩恵は限られていると述べました。
多くのストラテジストは、円にはさらに上昇する余地があると指摘しています。
一方、米国政府による対中半導体規制のさらなる強化への警戒感から半導体関連の売りが続き、日経平均株価の下げ幅は一時1000円に迫りました。外国為替市場で円がで急伸し、自動車を中心とした輸出関連も相場の重しになりました
本日の市場サマリー:
・財務省が18日発表した6月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2240億円の黒字だった。黒字は3カ月ぶり。円安を背景に半導体関連の輸出などが伸び、黒字幅は前年同月比で6.1倍になった。
・欧州中央銀行(ECB)は18日に開く政策委員会の会合で、政策金利の据え置きを決定する見通しだ。
・UOBグループのFXアナリスト、Quek Ser Leang氏とLee Sue Ann氏は、ドル円はさらに下落する可能性があるが、154.50に達するかどうかは未知だと指摘した。また、もうひとつのサポートレベルは155.15と述べた。
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