概要:本日の市場サマリー
・円相場、1ドル=157円台前半
・日経平均株価の終値は前日比0.2%安の4万0063円79銭、一時4万円の大台を下回った
・日本の6月の全国消費者物価指数CPIは2.8%と、2月以来の高水準を維持
・FRBの金融政策はタカ派的だが、ドルは上昇幅を拡大
金曜日に発表された6月の全国消費者物価指数(CPI)は2.8%で、前回と同水準で堅調に推移し、2月以来の高水準を維持しました。このデータの発表後、円相場は堅調に推移しました。 一方、コアCPIは2.6%に上昇し、前回の2.5%をわずかに上回りましたが、市場予想の2.7%をわずかに下回りました。
新発10年債利回りは0.5ベーシスポイント(bp)上がり、1.04%となり、3週間ぶりの低水準から反発しました。
河野太郎デジタル相が円安是正を目的に利上げを求めたことで円高に振れたことについて、鈴木俊一財務相は19日の閣議後会見で、河野大臣の発言について「市場に与える不測の影響を考え、発言は慎重であってほしい」と述べました。
一方、東京株式相場は続落しました。日経平均は一時300円以上下げ、取引時間中では2日以来となる4万円を割り込む場面がありました。米国の株価や政治の先行き不透明感から、景気敏感株を中心に値下がりしました。為替相場は週末を控えたポジションの巻き戻しから円が下落しています。
7月、ドル円は38年ぶりの高値161.95から4%急落しました。 多くのアナリストは、この下落は日本当局の介入によるものであり、 日銀がさらなる介入を行う可能性を警戒すべきだと指摘しています。
米国債利回りの上昇がドルを下支えしました。 ただし、弱い雇用統計データが米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げ期待を高めたため、ドルの上値は限られるかもしれません。
本日の市場サマリー:
・日本の6月のコアCPIは、前回の2.1%から2.2%に上昇した。
・木曜日に発表されたデータによると、米国の新規失業保険申請件数は予想以上に増加し、先週に申請された新規失業保険申請件数は24.3万件と、予想の23.0万件を上回り、前週の22.3万件から上方修正された。
・6月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2240億円の黒字だった。黒字は3カ月ぶり。円安を背景に半導体関連の輸出などが伸び、黒字幅は前年同月比で6.1倍になった。
・水曜日、ウォラーFRB理事は、米中央銀行は利下げに「近づいている」と述べた。 一方、リッチモンド連銀のトーマス・バーキン総裁は、インフレ緩和が拡大し始めており、それが続くことを望んでいると述べた。
・火曜日に発表されたデータによると、日銀は先週木曜日と金曜日に2日連続で外国為替市場に介入した。財務省は金曜日に約2兆1400億円の市場介入を行った可能性がある。これは木曜日に使われたと推定される3兆3700億円から3兆5700億円に上乗せされる。
・ウォラーFRB理事は17日、「政策金利の引き下げが正当化される時期に近づいていると思う」と発言した。 労働市場は 「スイートスポット 」にあるが、当局はそれを維持する必要があるとの認識を示した。
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