XSで詐欺被害多発？突然の利益取消・口座凍結・違反操作の疑いが浮上

長年FX市場で経験を積んだ多くの投資家は、試行錯誤を繰り返しながら損失を乗り越え、ようやく安定した利益を得られるようになります。しかし、もし悪徳業者に出会ってしまったらどうなるでしょうか?

本記事では、XSに関する投資家のトラブルについて詳しく掘り下げます。

XSについて

FX会社照会ツール「WikiFX」で調べると、XSは2～5年前に設立され、モーリシャスを拠点とするブローカーで、MT4/MT5取引を提供しています。 XSは以下の金融ライセンスを取得しているとされています。

• オーストラリアASIC：機関投資家向けライセンス（個人投資家は口座開設不可）
• セーシェルFSA：オフショア規制のリテールFXライセンス
• キプロスCYSEC：ストレートスルー処理（STP）ライセンス（偽装の疑いあり）

また、セーシェルのオフィスはWikiFXの現地調査で確認されておらず、評価スコアは5.11と低めです。

オフショア規制とは?

完全規制とは異なり、オフショア規制では監督機関がブローカーの情報を部分的にしか管理しません。通常、少額の申請費用を支払い、財務報告書や会社関連の書類を提出するだけで、オフショア規制機関からライセンスを取得できます。

オフショア規制の特徴は、以下の通りです。

・コストが安い

・手続きが簡単

・現地でのサービス提供が不要

XSの公式サイトは現在も稼働しており、「XS」と「XS.com」はXSグループの登録商標であると主張されています。同グループは以下の金融当局の監督を受けているとしています。

・XS Ltd（セーシェル金融サービス庁FSA：SD089）

・XS Prime Ltd（オーストラリア証券投資委員会ASIC：374409）

・XS Markets Ltd（キプロス証券取引委員会CySEC：412/22）

・XS Finance Ltd（マレーシア・ラブアン金融サービス庁LFSA：MB/21/0081）

・XS ZA (Pty) Ltd（南アフリカ金融行動監視機構FSCA：53199）

しかし、2023年6月30日、WikiFXはXSに関する調査記事（中国語）を公開し、XS Markets Ltdの前身がRockFrost LtdおよびTradevoであることを指摘。また、RockFrost Ltdが保持していたCySECのライセンスをXSが利用し、プロモーションに悪用していると報じました。

https://www.wikifx.com/zh-cn/newsdetail/202306303544864748.html

さらに、XSグループのその他の法人は信頼性に欠けるとされ、特にセーシェルのオフショア監督以外に確固たる金融ライセンスは確認できません。

XSがすぐに撤退する可能性は低いものの、多くの投資家がトラブルを報告しており、慎重な判断が求められます。

被害者の証言

事例①：127,888ドルの利益が没収

2024年12月6日、アラブ首長国連邦の投資家がXSのMT5口座を開設し、38,000ドルを入金。

彼は12月5日にドナルド・トランプ氏が米国大統領に当選した後の市場動向を予測し、慎重な投資戦略を実行。その結果、127,888ドルの利益を獲得しました。

しかし、2025年1月23日、XSは「取引条件の乱用」「スワップポイントのサヤ取り」を理由に口座を凍結。

投資家が申請した出金をすべて拒否し、最終的に利益を没収しました。初期入金のうち、返還されたのは18,000ドルのみでした。

さらに、XSは投資家に対し、一方的な合意書への署名を要求。

合意書の内容：

• 2024年12月6日から2025年1月23日をもってXS Ltdとの取引関係を終了する。
• 本合意書に署名することを条件に、18,000ドルを返還する。
• いかなる損害賠償請求も行わないこと。
• XSでの口座開設を永久に禁止（第三者や仲介業者を通じた再登録も不可）。

事例②：24,000ドルの出金拒否

ブラジル在住の投資家はXSに対する苦情をWikiFXへ報告。

口座には24,000ドル以上の残高がありましたが、出金申請は拒否され、「追加の書類提出が必要」と説明されました。

彼はすべての書類を提出しましたが、1ヶ月以上経っても返答がなく、資金回収は困難を極めました。

事例③：強制ロスカット、補償なし

香港の投資家はXSに入金し、2024年8月20日にビットコイン0.5ロット、金0.1ロット、原油0.1ロットを保有していました。しかし、何の前触れもなくポジションが強制ロスカットされるという事態に。

XSに問い合わせたところ、数日後に「システムの問題だった」と認められたものの、補償は一切行われず、問題解決の意思も示されませんでした。

まとめ

XSは表面上、複数の金融ライセンスを取得しているように見えますが、実際には規制の甘いオフショアライセンスが中心であり、出金拒否や不正操作の報告が相次いでいます。

個人投資家にとって、XSを直接規制するのはセーシェルのオフショア規制のみであることは大きな懸念点です。これにより、XSは自由に利益の没収や強制決済を行うことが可能となっています。

XSの各法人は独立して運営されており、完全な詐欺業者とは言えませんが、多くの被害報告が出ていることを考慮すると、投資家はXSを利用する前に十分なリスク評価を行うべきです。WikiFXでの報告にもあるように、「XSは避けた方が無難」というのが現実的な選択肢でしょう。

詐欺に巻き込まれないヒント

信頼できる相手か確認する

SNSで知り合った人物や、インターネット上の業者に対しては慎重に対応し、まず信頼性を確認することが重要です。

高利回りを謳う案件に注意

短期間で高利回りを約束する投資案件は詐欺の可能性が高いため、注意が必要です。投資の前に、その業者の評判や過去の実績をWikiFXで確認しましょう。

出金トラブルに要注意

出金手続きがスムーズに進まない場合、それは単なる一時的な問題に過ぎないのか、それとも悪質な業者の詐欺行為が絡んでいるのかを見極めることが重要です。万が一トラブルに巻き込まれた場合は、速やかに専門機関に相談しましょう。

個人情報の取り扱いに慎重に

偽のサポートチームや業者から、個人情報を求められた場合には、絶対に情報を提供しないようにしましょう。また、不審なメールや電話、メッセージには注意を払い、リンクをクリックしないことが重要です。

このような詐欺に巻き込まれないためには、常に警戒心を持ち、疑わしいと思ったらすぐに確認することが重要です。

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